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はじめに
こんにちは、takumiです。いつもご覧いただき、ありがとうございます! ご縁に感謝です。
今回は、長寿遺伝子と言われている、サーチュイン遺伝子を活性化する方法について書きたいと思います。
アンチエイジングでいつまでも元気で活力のあるボディを獲得しましょう。
(※効果・効能についての記載はあくまでも個人の感想であり、病気の治癒や健康の増進を保証するものではありませんので、あらかじめご了承ください。)
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サーチュイン遺伝子とは何か
↑サーツー・ファミリー(出典:Wikipedia)
みなさんは、サーチュイン遺伝子という言葉を聞いたことがあるでしょうか。長寿遺伝子とも呼ばれ、それが活性化すると寿命が延びると言われています。
1999年、マサチューセッツ工科大学(MIT)のレオナルド・ガレンテ教授は、酵母の実験において、長寿遺伝子・Sir2(サーツー)が活性化すると、寿命が延びるということをつきとめました。まだ最近のことなんですね。その後の研究で、サーツーは人間の中にもあることがわかり、それらはサーチュインと呼ばれます。
サーチュインとは、NAD依存性脱アセチル化酵素群という酵素群(たんぱく質)のこと。今では、SIRT1〜7まで、ヒトには7つのサーチュインがあることがわかっていて、ひとつひとつの細胞の中(核や細胞質やミトコンドリアなど)に存在しています。
SIRT1〜7には、それぞれ役割があり、例えば酸化ストレスからの防御、DNAの修復やテロメア短縮の抑制、インスリン分泌、アポトーシス(細胞自然死)や、代謝などに影響を与え、生命の源ミトコンドリアを増やし、古くなったミトコンドリアを排除することもわかっています。
しかしながらこの長寿遺伝子、普段は眠ったまま(スイッチOFF)の状態であり、そのままでは働いてくれません。なので、老化を抑制するには、サーチュイン遺伝子を活性化(スイッチON)してやる必要があるのです。
サーチュイン遺伝子を活性化する方法
では、サーチュイン遺伝子のスイッチをONにして活性化するにはどうすればいいか、その方法について見ていきましょう。
これは、何も難しいことではなくて、至って単純なことなんですね。
1.カロリー制限(腹七分目)
カロリー制限がサーチュインを活性化する
サーチュイン遺伝子を活性化する方法の一番目は、カロリー制限です。前述のガレンテ博士は、カロリー制限でストレスを与えることによってSir2が活性化し、寿命が伸びることを発見しました。
サーチュイン遺伝子は普段は眠ったままと書きましたが、逆に考えると、今は人類史上これまでにないくらい飽食の時代だから、サーチュイン遺伝子が抑制されていると言えます。
大昔の狩猟時代のことを考えると、二、三日ロクに食べ物にありつけないこともざらにあったでしょう。いや、そんな昔じゃなくても、日本人は質素な食事で、子供たちは野山を駆け回り、大人は田畑を耕していました。そんな時に活性化していたのが、サーチュイン遺伝子だったのではないかというわけです。
また、一日に摂取するカロリー量が格段に増えたのと同時に、私たちはカラダを動かす機会が格段に少なくなりました。歩くかわりに自動車や電車に乗り、階段を使えばいい時でもエスカレーターやエレベーターを使ったりしていて、食事で得た糖質や脂肪がエネルギーとして使われることなく、体内に残ってしまうとも言われています。これがいわゆる、メタボリック・シンドローム、メタボですね。
食事の量を多少減らすことは、サーチュイン遺伝子を活性化させるばかりでなく、生活習慣病の予防にもいいのではないかと、僕個人は考えています。
カロリー制限を行う上での注意
ただし、カロリー制限をおこなう上で、注意すべきことが2つあります。ひとつめは、サーチュイン遺伝子を活性化させるには、カロリー制限を7週間以上続けなければならないという点。その間一度でもカロリーオーバーすると、サーチュイン遺伝子は再び眠ってしまうというのです。出来ないことはないですが、あまり現実的ではないですね。
そして二つめ、むやみにカロリー制限をしようとすると、ビタミンやミネラル、タンパク質といった、カラダに不可欠な栄養までも足りなくなる可能性があるということです。これはいけませんね、カロリー制限で栄養不足になっては本末転倒です。
また、日頃から食べ過ぎていても、いつも体を動かしていて運動で消費している人もいれば、カロリーをあまり摂ってなくても、普段まったく運動しない人もいます。若い人と中年以降では体質も消費の度合いも違ってきます。人によって条件はさまざまということです。
ということで、いつも鱈腹、満腹になるまで食べすぎないということはないように注意したいですが、自分のカラダ、年齢、生活習慣と相談してからカロリー制限を行うということが大事だというわけですね。
アカゲザルでのカロリー制限の実験結果
カロリー制限が長寿に効果的だと発表したのが、米ウィスコンシン大学の研究チームです。
(出典:ウィスコンシン大学)
上記写真はその時のアカゲザルの実験写真ですが、左は摂取カロリーを3割制限(腹七分目)したサルで、右は好きなだけエサを与えたサル。顔やお腹のシワやたるみ、体型を見ても右のサルが老けているように見える。
このカロリー制限が長寿に「効果あり」としたウィスコンシン大学に対し、米国立加齢研究所というところが「効果なし」と正反対の発表をししました。そしてその論争は約30年続いたのですが、やがて、両チームが共同で研究データを再解析した結果、「効果あり」で結論に達したようです。
なので、結論を言えば、カロリー制限はアンチエイジングに有効だ、ということです。
2.適度な運動
適度な運動を行うことが長寿遺伝子を活性化することがわかっています。
これは、サーチュインではなく、AMPKという長寿遺伝子を活性化するものらしいが、じんわり汗ばむくらいの運動、たとえば、早歩きとゆっくり歩きを3分間ずつ交互に行う「インターバル速歩」など。筋肉を収縮させることで、この長寿遺伝子が活性化する仕組みになっている。
先ほども書いたが、現代は、人類史上類を見ないほど、運動しない時代なのです。完全に想定外の状態だと言っていい。なぜなら、人間のカラダは休むためにできているのではなく、動くためにできているのだから。
適度な運動を繰り返すことで、ミトコンドリアが増え(過去記事参照)、さらに体力がついてもっと運動が出来るようになります。ジムに行くのもよし、市民(区民)プールで泳いだりウォーキングするもよし、家で腕立てやストレッチするもよし、です。体全体の筋肉を使うという意味では、水泳がおすすめですね。
とにかく、まずは、エレベーターやエスカレーターをなるべく使わないとか、電車をひと駅前で降りて歩いてみるとか、今まで車で行っていたところを自転車で行くことにするとか、そんなところから始めてみてはいかがでしょうか。
3.レスベラトロールの摂取
レスベラトロールとは何か
レスベラトロールという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
レスベラトール(resveratrol)とは、ブドウなどに含まれるポリフェノールの一種で、1939年、北海道帝国大学の高岡道夫により発見されました。ちなみに、ポリフェノールとは植物に含まれる有機化合物の総称で、アントシアニンやカテキン、イソフラボンなど数千種類もあると言われていて、渋みや苦味などの元となっている成分でもあります。
1997年、アメリカ・イリノイ大学のジョン・ペズート博士らは、「ワインやブドウに含まれるレスベラトロールという物質が発ガンを押さえ、さらには、その転移も抑制する」ことを実験で証明し、米科学誌『サイエンス』に発表したことが、レスベラトロールが注目されるきっかけとなった。
その後、2006年には、ハーバード大学教授、デビッド・シンクレア博士によって、「レスベラトロールは、高脂肪食摂取ラットの健康を増進し、寿命を延長すると、レスベラトロールがサーチュイン遺伝子を活性化する働きがあるという論文が英科学誌『ネイチャー』に掲載され、一躍脚光を浴びることとなった。
このデビッド・シンクレア教授は、サーチュイン遺伝子が活性化すると長寿になることをつきとめたマサチューセッツ工科大学のガレンテ教授の下で働いていたこともあり、1969年生まれとまだ若いが、2014年にはTIME誌の「最も影響力のある100人」にも選出されている。
ラットで検証したのは次の通り、高脂肪食を与え続けているラットにレスベラトロールを注射し続けた結果、そのラットは脂肪肝になっておらず(メタボリック症候群の症状を改善)、いつまでも運動をしつづける(疲れ知らず、運動パフォーマンスUP)がという実験結果を得たのだった。
レスベラトロールには、強力な抗酸化作用がありますが、それはもともと、植物が太陽の紫外線を浴びることで生まれる活性酸素から身を守るための物質だと考えられていて、それらは人間にも当てはまり、活性酸素のDNA損傷から守ってくれるのではなかろうか。
ここで、レスベラトロールによるスゴい研究成果など、数々のその効果を見出しだけ箇条書きで記したいと思います。(出典は、『最新医学が明かす長寿遺伝子活性成分「レスベラトロール」の秘密』より。)
- レスベラトロールでアンチエイジング〜強力な抗酸化力で、病気や老化を引き起こす活性酸素を除去(p40)
- レスベラトロールでガン予防〜ガン細胞内の酵素に作用し、ガン細胞を死滅化。最大98%の発ガンを抑制レスベラトロール(p42)
- レスベラトロールで心疾患予防〜血管拡張、血流促進効果により、心疾患の原因となる動脈硬化を予防・改善(p44)
- レスベラトロールで脳梗塞予防〜悪玉コレステロールの酸化を抑制し、動脈硬化の防止から脳梗塞を予防(p46)
- レスベラトロールで糖尿病予防〜長寿遺伝子の活性化がインスリン抵抗性を改善。糖尿病と合併症抑制への期待大(p48)
- レスベラトロールで認知症予防〜1日グラス2杯(250〜300ml)程度の赤ワインが認知症を予防(p50)
- レスベラトロールで放射線障害予防〜レスベラトロール中の放射線を防御・緩和する分子が、放射線障害を予防・改善(p52)
- レスベラトロールで美肌効果/薄毛改善/ED改善〜肌の衰えから薄毛・脱毛、EDまでを予防・改善する奇跡の若返り成分(p54)
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レスベラトロールを多く含む食品
それでは、ここからはレスベラトロールの摂取について詳しくみていこう。レスベラトロールは、現在のところ、ブドウの皮や種子、新芽、ピーナッツの薄皮、野草のイタドリ、東南アジアで採れる木の実メリンジョなどに含まれていることがわかっている。
実はレスベラトロールは、植物が紫外線や病原菌などのストレスにさらされた時に自分の体を守り、苛酷な環境に打ち勝って生育するための生体防御成分です。
(出典:植物を守るレスベラトロール(FUJIFILM))現在はサプリメントとしても市販されており、アメリカを中心に市場を拡げている。海外で主に使用されているレスベラトロール素材は、安価なイタドリ抽出物であるが、日本では、イタドリ抽出物は医薬品区分に含まれるため、違法サプリメントとなる。
(出典:Wikipedia)
それでは、ブドウ由来とメリンジョ由来のレスベラトロールについてさらに詳しくみていこう。
ブドウ由来のレスベラトロール
ブドウ由来のレスベラトロールには、トランスレスベラトロールや、二量体(同一の成分が二つ結合したもの)であるε(イプシロン)-ビニフェリンが多く含まれます。
ちなみに、フランスでは、他の欧米諸国に比べて脂肪摂取量が少ないわけではないのだが、冠動脈疾患による死亡率が低いことが知られていました。チーズやバター、フォアグラや肉類など脂肪摂取量はアメリカの3倍も摂っているというデータもあったほどです。1992年、フランスのボルドー大学のセルジュ・レヌー博士は、赤ワインに含まれるポリフェノールが動脈硬化を防ぐことに着目し、フランス人が心臓病に罹る確率が低いのは普段から赤ワインを飲んでいるからだという説を発表しました。世界保健機構などによって、その理論は「フレンチパラドックス」と名付けられました。このブドウ由来のポリフェノールとは、厳密にはレスベラトロールで、フレンチパラドックスとの関連もあるのではと考えられている。
赤ワインだけ?白ワインには含まれないの?っていう声が聞こえてきそうなので書きますと、白ワインは皮を剥いて、種も取ってから搾って作るので、ブドウの皮に多く含まれるレスベラトロールはほとんど含まれていません。
なので、ぶどうから摂ろうとするのなら、皮のまま食べられるシャインマスカットやナガノパープルを食べればいいかもしれませんね。また、夏にいちばん身近なブドウであるデラウェアも、一旦口に丸ごと入れてから皮だけ吐き出せばレスベラトロールは多少なりとも摂取できているかもしれません。
ただ、レスベラトロールをより多く摂るとなると、はやりサプリメントをおすすめします。トランスレスベラトロールが多く含まれていることがサプリメントを選ぶ際のポイントだと思います。ブドウ由来では、おすすめは次の2つです。
メリンジョ由来のレスベラトロール
次に、メリンジョ(melinjo)という実に含まれるレスベラトロールをみていこう。
メリンジョとは、聞きなれない言葉ですが、インドネシア原産、グネツム科グネツム属の常緑低高木で、グネモンとも呼ばれます。カリマンタン島の熱帯雨林に自生するメリンジョは、日没頃から菌類の一種に似た不思議な匂いを放ち、珠孔から糖分を含んだ甘い受粉滴を分泌するという(Wikipediaより)。そんな、なんとも興味をそそられる雌雄異株の木なんです。
時期になると、赤やオレンジ、黄色のどんぐりのような形をした実がなり、年に2回収穫することが出来、インドネシア、特にカリマンタン島やジャワ島では昔から食されてきました。主にスープや、種子をすり潰して煎餅状にして乾燥させてから揚げた「ウンピン」というチップスにして食すことが多いようです。ウンピンは、インドネシアのどの家庭にも置いてあったり、レストランでも付け合せに出てくるという、日常的な食べ物だそうなんです。
そしてインドネシアの中でも、そのウンピンの消費量が多い地域が寿命が長いことがわかっています。
メリンジョには、数種のレスベラトロールが含まれており、中でもトランスレスベラトロールの二量体であるグネチンCは、体内に長くとどまることがわかっています。これは、抗酸化や抗菌作用などの効果が長く続くことを意味します。
カリマンタン島の深い森の中に住むダヤック族の間では、インドネシアの国章ともなっているガルーダ(神鳥)伝説の中にメリンジョが「生命の樹」として登場する。メリンジョ由来のレスベラトロールの様々な効用を読むにつけ、「生命の樹」という言い方が大袈裟ではなく思われてきます。その効用とは、抗酸化作用、抗菌作用、抗メタボリックシンドローム作用、抗がん作用、美白作用などのほか、さまざまな効果が医学博士によって発表されている。詳しく下記リンク(PDFファイル)をどうぞ。
まだまだ、メリンジョは日本では知られていないかもしれないが、JASMELINDOというNPO法人がメリンジョの普及や啓蒙活動を行っています。下記リンク(PDFファイル)にて、メリンジョとは何か?から、生命の樹のガルーダ伝説、ウンピン消費量と寿命の関係、インドネシアにおけるメリンジョをめぐる一ヶ月にも及ぶ調査、鈴木信孝先生や白澤卓二先生、加藤榮信先生のインタビュー、メリンジョ・クッキングにいたるまで、かなりの情報量がありますので是非ご覧ください。
メリンジョ由来のレスベラトロールは、サプリメントやメリンジョ茶などで摂る事ができます。
食べ過ぎ防止とレスベラトロールで肉体改善! – – – まとめ
それでは、これまでみてきたことのまとめです。
長生きをしたり生活習慣病の予防をするには、サーチュイン(長寿遺伝子)を活性化、スイッチONにしてやる必要がある。サーチュインをONにするにはカロリー制限を続けることや適度な運動をすることが有効。また、ぶどうやメリンジョに含まれるポリフェノールの一種、レスベラトロールを摂取することがサーチュインを活性化させる。
こう見てくると、やはり食べ過ぎることをせず、体を動かすこと(よくよく考えると当たり前のことなんだけど)が大事なんだなぁと。歴史的偉人や天才と呼ばれた人は、往々にして粗食でした。飽食、大食漢、暴飲暴食は肉体のみならず、精神的にもどうもよくないのではないか。ただし、これは、体内に脂肪や糖質などが残留した場合だ。なぜなら、アスリートや過酷な肉体労働に勤しむ人は、消費したカロリー分を補う必要があったりと、一概に言えることではないからだ。
また、人間のカラダは、この世に人類が存在してからこの方、運動するように作られている。肉体は動かさなきゃガタが来るように元からできているのだ。それをあまりしなくなった現代、歩かず車や電車、エレベーターに乗ったり、デスクワークだったりと。そんな、便利さを求め続けてきた現代のライフスタイルを今一度見直し、その結果、どれだけ新しい病気や不定愁訴に悩まされるようになったか、などについて思考を巡らせるに、やはり運動は大事だなぁと。いい汗をかくことは気持ちいいしね。
このように、過食や飽食をやめ、適度に運動するといういたって当たり前のことを今一度取り戻す必要があるんですよね。それがサーチュインを活性化するからです。
さらに、レスベラトロール、特にトランスレスベラトロールやレスベラトロール二量体の摂取は、これからもやっていきたいです。でも思うに、今回のレスベラトロールのように、植物の中に含まれる大事な成分って、けっこう皮に含まれることが多いんですね。米や塩、砂糖なども、精製したものよりも丸ごとが体にいいのと同じでね。ホール(Whole)で食べられるものはそれが一番いいのかもしれません。
サーチュインやレスベラトロールなど、アンチエイジングに関する研究はこれからも非常に大事な分野だと思いますし、今後もさまざまな論文が発表されることでしょう。それらに注目し、今よりももっと肉体を改善していければ、余計な悩みがなくなるというものですね。
さぁ、今すぐ実践して、周りの人にもサーチュインを活性化する方法を教えてあげましょう。
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