医療用大麻解禁に向けて – – – 大麻についておさらいしてみた。

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大麻の利用方法いろいろ

日本では、大麻の利用はタネと茎のみの使用が合法(茎や種子から採れた大麻樹脂の使用は違法)ですので、それらの部位を使う産業用大麻としてのみ、利用が可能となっています。

大麻っていろいろ使いみちがあるんだけど一体どういうものに使われているの?ってことで、わかりやすく目的別に分類してみました。

【1】産業用大麻とは

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(画像:ASAFUKU

まずは、日本で唯一認められている大麻の利用方法である産業用大麻から。

Hemp(ヘンプ)と呼ばれる衣料用の布や麻ひも、鳥の餌としてや、七味にも入ってる麻の実、食用のヘンプオイル、神社の七五三縄(しめなわ)、横綱の化粧まわしなどの原料として利用されている。

これらは、いわゆる「ハイになる」麻薬成分、テトラヒドロカンナビノール(THC)をほとんど含まない品種を使用するが、いずれも種子や茎のみの利用となる。また、種子は熱を加えられているので、たとえ植えたとしても発芽しない。

また、古代から大麻が重要な作物として栽培されてきたことの特筆すべきは、麁服(あらたえ)についてである。天皇陛下の即位の礼の後に行われる大嘗祭にてお召しになるのが、阿波忌部氏直系(あわいんべし:現在はその末裔の三木家)の人たちが作る麁服(あらたえ)というもので、古代より受け継がれてきたものであり、大麻には霊が宿るとされ、それを身にまとうことで穢れを浄化すると考えられてきた。

大嘗祭のために徳島の三木家で織られた麁服は、下記画像右の桐の箱に入れて、3箇所のルートを通って皇居まで運ぶと聞いたこともある。何らかの事故や災害があっても一つは必ず到着するようにとの策である。

伊勢神宮の御札を「神宮大麻」というが、神事には欠かすことの出来ない植物、それが大麻なのです。

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(画像:阿波世界農業遺産

ほかにも産業用大麻としては、茎の芯(オガラ)を利用してエタノール燃料用やプラスチック素材用としても有効で、捨てるところのない大麻草です。

また、僕たちにとって一番馴染みのある繊維としての麻ですが、ヘンプの他にも麻にはいろいろと種類があって、30〜40種類もあるとのことですが、代表的なものを表にしてくれているサイトがあったので画像をお借りします。

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(出展:ASAFUKU

大麻は波動の高い植物なので、是非とも化学繊維に取って代わってほしいです。肌に優しく夏は涼しく冬は温かい。僕は有機栽培ヘンプ100%の衣服を着られる日が来るのを待ち望む一人です。

【2】医療用大麻とは

つづいて、医療用大麻について。

日本では、大麻草は大麻取締法により、THCは麻薬及び向精神薬取締法により禁止されている利用法だが、世界では徐々に解禁化の広がりを見せている。1970~80年代の欧米諸国でエイズ、緑内障、ガン疼痛などの自己治療のためにマリファナを喫煙していた方々が自らの体験を語り始めた。草の根的に治療効果が知られるようになると、法規制の矛盾を解消するために医療利用の合法化運動が始まったのである。

【日本で麻農業をはじめよう 聞いておきたい大麻草の正しい知識】 医療利用の可能性PDF

いくつもの効能が世界中で発表されており、副作用も少ないので、たとえすべての疾患に対して即効性がないとしても有効かと思いますが、万病に効くとなるとそりゃあアメリカだって日本だって、政府は許可しませんわな。

医者(日本医師会)も困るだろうし、製薬会社(多国籍企業)も困りますからね。

臨床実験さえも禁止されているワケがここにありますよね。多くの国民の命より一部の大手企業の儲けを優先するってか!?

大麻はHIV、糖尿病、アルツハイマー、うつ病、強迫性障害、不眠症、てんかん、気管支喘息、帯状疱疹、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、パーキンソン病など、約250種類の疾患に効果があるとされている。

利点として大麻が医療用途に注目される理由には、

  • 身体的害(副作用)が少なく、第一選択薬として望ましい。
  • 法的規制の問題を除けば、本質的には製造・入手が容易かつ安価。
  • 嗜好植物としての大麻には多くの品種が存在しており、薬効成分(THC、CBDなど)のバランスが多様なため、患者の個人差・病状の差に適合した品種を見つけることができる(一種のテーラーメイド医療と言える)。
  • 既存の治療薬の効果が薄かったり、副作用が強い患者に対して別の選択肢となりうる。(代替医療)
  • いまだ有効な治療薬が存在しない疾患、難病に対して効果が認められることがある。

…などが挙げられる。

Wikipedia「医療大麻」より

下記は文献や診察を元にして、大麻を用いる事で何らかの治療効果が得られた疾患の表である。疾患名は国際疾病分類第9版(ICD-9)に準拠する。(Wikipedia「医療大麻」より

性器ヘルペス、ペニスのヘルペス感染、エイズ関連疾患、西部ウマ脳炎後遺症、化学療法回復、帯状疱疹、放射線治療、慢性ウイルス性B型肝炎、慢性ウイルス性C型肝炎、節足動物媒介疾患、ライム病、ライター症候群、ポリオ後症候群、悪性黒色腫、 その他の皮膚癌、前立腺癌、精巣癌、副腎皮質、 悪性脳腫瘍、多形神経膠芽腫、癌全般、リンパ節細網癌、骨髄性白血病、子宮癌、リンパ腫、グレーブス病、後天性甲状腺機能低下症、甲状腺炎、成人糖尿病、インスリン依存型糖尿病、偶発性成人糖尿病、糖尿病性腎症、糖尿病性眼科疾患、糖尿病性神経障害、糖尿病性末梢血管病、低血糖症、脂肪腫症、関節障害、痛風、ムコ多糖症、ポルフィリン症、アミロイド症、外因性肥満症、病的肥満、自己免疫疾患、血友病A、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、老年痴呆、振戦せん妄、統合失調症、統合失調感情障害、躁病、突発性大うつ病、反復性大うつ病、双極性障害、自閉症、アスペルガー症候群、不安障害、パニック障害、広場恐怖症、強迫性障害、気分変調性障害、神経衰弱症、書痙、心因性インポテンツ、アルコール依存症、オピエート依存症、鎮静薬依存症、コカイン依存症、アンフェタミン依存症、アルコール乱用、タバコ依存症、心因性多汗症、心因性幽門痙攣、心因性排尿障害、歯ぎしり、吃音、神経性食欲不振症、非特異的チック障害、トゥレット症候群、持続型不眠症、悪夢、過食症、緊張性頭痛、心因性疼痛、外傷後ストレス障害(PTSD)、器質性精神障害、脳振盪後症候群、非精神器質性脳症候群、頭部外傷、間欠性爆発性障害、抜毛癖、非多動性注意欠陥障害、注意欠陥・多動性障害、その他の注意欠陥障害、その他の心因性疾患、パーキンソン病、ハンチントン病、むずむず脚症候群、フリードライヒ失調症、小脳性運動失調症、脊髄性筋萎縮症(II型)、筋萎縮性側索硬化症、その他の脊髄性疾患、脊髄空洞症、反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)、多発性硬化症、その他の中枢神経系脱髄性疾患、半身麻痺、脳性麻痺、四肢麻痺、対麻痺、非特定運動麻痺、てんかん、大発作てんかん性疾患、辺縁系激怒症候群、ジャクソン型てんかん、片頭痛、古典的片頭痛、群発性頭痛、脳圧迫症、有痛性チック障害、ベル麻痺、胸郭出口症候群、手根管症候群、下肢単発神経炎、シャルコー・マリー・トゥース病、神経障害、筋ジストロフィー症、黄斑変性症、緑内障、弱視失読症、色覚異常、結膜炎、視神経の集晶、視神経炎、斜視、両眼視、先天性眼振、メニエール病、耳鳴症、高血圧症、虚血性心疾患、狭心症、動脈硬化性心疾患、心伝導障害、発作性心房頻拍、開心術後症候群、レイノー病、閉塞性血栓血管炎、結節性多発動脈炎、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎、慢性肺障害、肺気腫、喘息、自発性気胸症、肺線維症、嚢胞性線維症、歯顎顔面異常痛症、顎関節症候群、胃食道逆流症、急性胃炎、胃炎、消化性潰瘍疾患、胃腸障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、幽門痙攣性逆流症、限局性腸炎、大腸炎、大腸憩室症、便秘症、過敏性腸症候群、術後ダンピング症候群、腹膜痛、非ウイルス性肝炎、膵臓炎、腎炎、腎障害、尿管結石痙攣、尿道炎、膀胱炎、前立腺炎、精巣上体炎、精巣回転症、骨盤内炎症性疾患(PID)、子宮内膜症、月経前緊張症、腟痛、更年期障害、スタージ・ウェーバー症候群、湿疹、天疱瘡、表皮水疱症、多形性紅斑、酒さ、乾癬性関節炎、乾癬、そう痒症、白色萎縮症、脱毛症、ループス、強皮症、皮膚筋炎、好酸球増多筋痛症候群、関節リウマチ、フェルティ症候群、 変形性関節症、外傷後関節炎、変形性関節障害、膝蓋軟骨軟化症、強直症、多発性関節痛障害、椎間板ヘルニア、腰部椎間板疾患、頚部脊髄症、頚部椎間板障害、頚腕症候群、腰仙後部障害、脊柱管狭窄症、腰痛症、末梢腱付着部症、腱鞘炎、デュプイトラン拘縮、筋痙縮、線維筋痛症、結合組織炎、オスグッド・シュラッター病、ティーツェ症候群、メロレオストーシス、脊椎すべり症、脳動脈瘤、脊柱側弯症、潜在性二分脊椎、骨形成不全症、エーラス・ダンロス症候群、爪膝蓋骨症候群、 ポイツ・ジェガース症候群、肥満細胞症、ダリエー病、マルファン症候群、スタージ・ウエーバー症候群、不眠症、睡眠時無呼吸症候群、慢性疲労症候群、振戦、不随意運動、筋筋膜性疼痛症候群、食欲不振症(拒食症)、過換気症、咳、しゃっくり、嘔吐、吐き気、下痢、尿管痛、悪液質、椎骨脱臼、むち打ち症、ぎっくり腰、肩部傷害、前腕・手首・手部傷害、臀部傷害、膝・踵・足の傷害、乗り物酔い、リウマチ、うつ病、アナフィラキシー様症状

上記の病気に多少なりとも有効というならば、是非とも合法化していただきたい。

病院に通っても、薬を飲み続けても、一向に出口の見えない病気が蔓延しているからだ。そして身体は薬漬けになり別の病気が併発していく。医者の言うことやテレビや新聞を信じてる多くの人々は「歳だから」と思い込み、そのまま死んでいく。

また、現代医学がおかしいと思っていても、医者や親や先生や上司や同僚の言うことを聞いているうちに結局自分が間違っていると思ってしまう。なんと愚かなことか。なんと可哀想なことか。

生まれてこのかた永きに渡り洗脳されてきた日本人には言っても聞く耳を持たないので、言ってダメならもうしょうがあるまい。身体の声に心の耳を澄ませば、わかるだろうに。

生の患者さんの声を聞いてほしい。(下記リンク)

患者さんの声NPO法人 医療大麻を考える会

【3】嗜好用大麻とは

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(画像:The Express Tribune

嗜好用とは、マリファナ(乾燥大麻)を吸うためのものである。マリファナ(通称:葉っぱ、草など)とは、花穂、蕾や葉を乾燥させて混ぜたものです。(下画像)

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また、花穂や茎や葉を圧搾して得たベトベトした樹液を集めて固め樹脂にしたものをハシシ(通称:チョコ)といい、マリファナよりもTHCの含有量が多く、その分作用も強いと言われる。(下画像)

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大麻に含まれる化学成分を総称してCannabinoid(カンナビノイド)と呼びますが、100種類以上あるとも言われ、その中に代表的な成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)カンナビジオール (CBD)が含まれる。このTHCが多幸感や幻覚症状の原因となる物質ということで規制対象の物質なのだが、CBDは規制対象外である。

ただし、近年は合成カンナビノイドと呼ばれる化学的に合成されたものが出回った。それが今「危険ドラッグ」と呼ばれるものである。THCを含んでいないので出回った当時は合法だった。なので合法ハーブとか脱法ハーブなどと呼ばれ、ハーブに抽出液を混ぜて売られていたが、2013年3月22日より、合成カンナビノイド類は指定薬物として規制されて以来、禁止薬物となった。

合成カンナビノイドは大麻よりも陶酔成分が強く、依存性は20倍とも言われている。一連の事件でテレビや新聞を賑わせたため、マリファナと危険ドラッグを混同している者もいるだろうが、それは間違いであることを知ってほしい。

また、覚醒剤を例に取ると、その怖さのひとつに「強い依存性」というものがある。やめたくてもやめられないのだ。だから麻取や警察が逮捕で現場に踏み込んだ時に容疑者から「よく来てくれた」「助かった」「ありがとう」という言葉が出るという。

精製された麻薬はこのように、人間を廃人になるまでボロボロにする。ところが、大麻には中毒性がほとんどないという研究結果がアメリカ国立薬物乱用研究所によって出ている。

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上記結果によると、タバコやアルコールのほうが大麻よりも中毒性、依存性があるということだ。

「大麻は中毒性なし」という研究結果が発表される

日本では、縄文の古来から大麻を利用してきたが、大麻を吸って中毒を起こしたり、死亡したりといった例はほとんどない。もちろんこれは、ほとんどが繊維利用ということもあるが、温帯の日本で採れた在来種の大麻にはTHCがほとんど含まれないということを聞いたことがある。

大麻所持・使用で逮捕された者が持っているのは、ほぼ100%海外の熱帯地方産である。灼熱の太陽がTHC含有量を増すのだ。

また、日本一の大麻栽培県である栃木県で改良された品種「トチギシロ」はTHC含有量が0.2%でヨーロッパの産業用大麻の0.3%をも上回っている。トチギシロが「無毒大麻」と呼ばれる所以だ。

無毒大麻がもっともっと全国に広がり、カンナビジオール(CBD)の医療目的への道に早く一歩踏み出してほしい。

止まらない解禁の流れ – – – 世界の大麻事情

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上記図の濃い緑は医療用&嗜好用両方が合法、薄い緑や水色は医療用はOKだが嗜好用は違法だが非犯罪化や不起訴対象のグレーゾーンあり、赤は医療用、嗜好用共に違法。

アメリカ(25州:2016年6月現在)、カナダ、オランダ、オーストリア、イスラエル、スペイン、フィンランド、フランス、イギリス、ドイツ、ベルギー、オーストラリア、ポルトガル、ウルグアイ、ジャマイカなどが、主に医療用大麻に限り解禁に踏み切っている。ただ、内容は国によって様々で、医療用のみ合法だとか、マリファナ所持や大麻草栽培の量に規制があるだとか、禁止はしているものの非犯罪化(反則金制度のような行政罰で刑事罰のように前科は付かない)されていたり、不起訴対象であったりと、いろいろだ。

尚、アメリカはコロラド州とワシントン州は嗜好用(マリファナ)もOKだ。あと、マリファナOKの国ではオランダも有名ですね。 オランダではマリファナを売っている店のことを「コーヒーショップ」、普通の喫茶店を「カフェ」と呼ぶらしい。

イギリスは一応マリファナは禁止で、禁錮刑という刑罰が定まっているものの、実際は吸っているのを見つかっても逮捕まではされないらしい。このゆるさ、いいよね〜。自転車に乗った駐在さんが注意する感覚かな(笑)。

あとは、ジャマイカですが、ジャマイカといえばボブ・マーリィラスタファリズムですが、昔からスパスパ吸ってるイメージがあったのでとっくに合法化と思いきや、2015年にやっと非犯罪化したばかりだという(詳細)。意外だ。

また、南米・ウルグアイの「世界で最も貧しい大統領」で有名なムヒカ元大統領だが、嗜好用大麻もOKにサインした。自宅栽培もOKだ。これによって麻薬組織撲滅に繋がるのだとか。

それにしても、大麻の医療用への研究は欧米を筆頭として行われてきており、このままでは日本はますます置いてけぼりになってしまう。

政府には、医療用大麻解禁、マリファナ非犯罪化(所持量など規制あり)という流れの第一歩を早く踏み出してほしい。

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